主文を書き始める前の挨拶にあたる部分を「前文」といい、前文の中で時候の挨拶を述べ日頃の感謝の気持ちや相手の安否を尋ねるあいさつ文を書く。
時候の挨拶は、文書を届ける時期に応じて、それぞれ季節の風物を折り込んだ決まった言い方がある。日本は四季の彩りが豊かな国のため、時候の挨拶は日本独特の形式で慣用表現も多い。
時候の挨拶には「○○の候」のような漢語表現と、季節感をやわらかく表現したものの2通りがある。
ただし時候の挨拶は必ずしも「○○の候」のように書く必要はなく、すべての季節を「時下」と総称することもできる。冷夏や暖冬など気候不順のときは、気候に合わない決まり文句は使用しないうようにする。
季節ごとの時候の挨拶定型文
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ビジネス文書には社内文書と社外文書がある。社内文書では、前文は省略して、すぐ本文に入ります。社外文書では前文を書き、時候の挨拶や日頃の感謝の気持ちを述べる。ただし業務以外の時候の挨拶などはなるべく短い句で簡潔に表現します。
ビジネスメールでは、時候の挨拶を日常的に使うことはあまりありませんが、久しぶりに連絡をする相手や目上の人に対するメールでは使用することもあります。
お悔やみやお見舞いの手紙には、時候の挨拶や日頃の感謝の気持ちなどは書かず、すぐに本文から始める。
季節(時候)の挨拶状には次のようなものがある。